好きなポケモンと一緒にレート2000に行く方法教えます 後編 ~パーティ構築そしてレートへ~

皆さんご無沙汰してます。Zoukingです。
今回は後編となります。
前回の記事をまだ読んでいない方はリンク先からどうぞ。

今回は具体的にパーティを組んでレートを上げる方法を教えます。
自分が初心者の頃読みたかった。いやむしろ初心者がこの記事読んだら、レート潜った初シーズンで2000行けるなってくらいの内容にするつもりです。(ハードルを上げていく)

 
さて、まずはパーティの組み方です。
まず一匹目を決めます。一匹目の苦手な相手に勝てるポケモンを二匹目に選びます。同様に三匹目を決めます。
なんてのが世間一般で言われているパーティ構築のスタートの仕方なんでしょう。しかしそこから2000を目指すのは気が遠くなるような道のりです。
初心者ならまず覚えなければいけないポケモン知識は山ほどありますし、完成度の高いパーティに仕上げるのに何度も作り直す必要があるでしょう。
何もないところからパーティを考えるなんて大変ですよ。最初はパーティに必要なものが何かもわからないでしょう。僕もわかりません。
そんな知識ゼロからスタートして試行錯誤しながらパーティの組み方を学んでいく。
初心者が高レートに行くまでには長い時間をかけてポケモンの腕と知識を磨かなければいけない。それは当たり前のことです。
しかしその時間を短縮できなければこの記事を書く意味はないでしょう。
王道的な構築のスタートの話はまず置いておきましょう。完成度の高いパーティを手っ取り早く作るにはゴールから逆算すればいいのです。
つまり、まず最初は高レートの構築記事から気に入ったパーティを選んで使ってみるのです。
6世代以前は他人のパーティ丸パクリするのは育成の手間や準伝などの問題でハードルが高かったです。しかし7世代においてはQRレンタルチームという便利な機能があります。
これを利用しない手はないですね。
高レートに行くパーティはどれもよく研究されているので、実際に使ってみれば強いパーティとは何なのかを肌で感じることができるでしょう。
無論それで簡単に2000に行けるわけではありません。
パーティを作った本人のプレイングや読みを完璧にトレースするのは不可能でしょうし、その構築が結果を出した当時とは環境の流行り廃りも変わっているでしょう。
それが有名な構築なら型バレもしているでしょう。
例えば6世代においてはガルーラの対策をゴツメカバルドンで受ける構築が結果を出すこともありました。
冷凍ビーム持ちのガルーラは当時の環境では少なく、事故と割り切れる程度だったのでしょう。
しかし環境が変わり冷ビガルーラが増えるとその構築は通用しなくなります。
型バレについても問題です。例えばボーマンダジバコイルの対面、ジバコイル側は地震を警戒して裏のクレセリアあたりに引くのが普通です。そこに交代を読んで毒を入れる毒羽型のボーマンダが刺さり結果を出すこともあるでしょう。
しかしそれが構築記事として公開され有名になれば同じ動きは取れなくなります。
このパーティのマンダは毒羽身代わり飛行技ワンウェポンの型だな、とバレればジバコイルはむしろ有利対面だと気付き突っ張ってきます。
余談ですが、六世代の頃雪国サザンカさんのパーティを回していたらサーナイト対面で相手のポリゴン2がフシギバナに引いてきたことがあります。
メガサナを想定したらフシギバナを後投げするなんてありえないことです。しかしその時のサーナイトはスカーフ型。フシギバナによってスカーフトリックを不発にされ引かざる負えない状況になりました。
有名な構築には型バレのリスクもあり、そのままでは勝てないというのはこういうことです。
とりあえず最初は高レートの構築記事から自分の気に入ったパーティを使ってみることから始めましょう。
そのパーティを使う回数は無論多ければ多いほどいいのですが、僕はやはり思い通りにいかずストレスを感じて自己流の改造を始めてしまうことが早いです。
誰を抜いて誰を入れるか。〇〇が抜けた分、××対策を他のポケモンでしなければ。
こういう考え方でパーティを改造すれば、何もないところから組むよりも遥かに簡単です。
どのくらいの相手まで対策を厚くし、どこから対策を薄くしていいラインなのかというのも結果を出したパーティを回す中でわかるようになるでしょう。
想像してみてください。
あるところに二人の初心者トレーナーがいました。仮に名前を三角巾と防災頭巾としましょう。
三角巾は何もないところからパーティを考え、試行錯誤していきました。
最初はサイクル構築を使ってみよう。うまく勝てない、次は壁構築を試してみる。今度は天候パを。
様々なパーティを試す中で少しづつポケモン知識は増えていくでしょうが、高レートに到達するのはまだまだ時間がかかりそうです。
では強者のパーティを回すところからチャレンジした防災頭巾はどうでしょう?
最初から完成度の高いパーティを知っており、試合における勝ち筋も用意されています。
そこからパーティをアレンジするにしても何を外した分、代わりにどういうポケモンを入れて補わなければいけないのか課題も明確です。
完成度の高いパーティを作るという成果を出すなら後者の方がずっと近道だと思います。


ここからは強者のパーティアレンジから始めて自分のパーティを完成させる過程を具体的にお話ししましょう。
これから話すのはORASのシーズン17のお話。オノノクス好きなポケモントレーナー、Zさんの体験です。
Zさんはブラック2のPWTでオノノクスとともに勝ち抜いた時からオノノクスが大好きでした。
初心者だった彼に竜舞からの三タテという勝ち方を教えてくれたのがオノノクスというポケモンだったのです。
6世代最終シーズンを前にZさんは考えました。竜の舞を積んで全抜きするエースタイプのオノノクスで高レートに行きたいと。
ではエースタイプのオノノクスで高レートに行った構築記事をパクってみましょう。それでめでたしめでたし、とはならないのです。
6世代当時、結果を出したオノノクス入りの構築はスカーフ型や鉢巻型などといったタイマンタイプのものばかり。エースタイプのオノノクスでレート2000に行った記事は見つかりませんでした。
Zさんの探し方が悪いと言われればそれまでですが、当時はぽけっとふぁんくしょんのような便利なサイトがなかったのも実情です。
好きなポケモンで高レートに行くために最初にぶち当たる壁、それは同じ道で成功した先人がいないということです。

 

Zさんは手始めに積み構築で高レートに行った構築記事に興味を持ち、そのパーティを再現してみました。
そのパーティがこちらです。

f:id:zouking:20170830211040p:plain

とある有名強者の構築ですね。
まずはこのパーティを実際に使ってみて動きを理解するところからです。
また彼が恵まれていたのはこのパーティを使った実況動画があり、それを見ることで選出・立ち回りを学べたことです。

構築の発案者とは別の人の動画ですが、選出理由や展開解説がとても丁寧で非常に参考になりました。
このパーティの基本の動きはガブリアス又はヒードランでステロを撒き、ニンフィアの欠伸身代わりバトンで起点を作って最後にメガ枠のいずれかが積んで全抜きするというものです。 
このパーティをしばらく回していてZさんは気付きました。このギャラドスの枠をオノノクスに変えられそうだと。
剣舞竜舞オノノクスは数値受けに強く役割対象がある程度被る点。
差別化点としてオノノクスはメガ枠を食わないため他のメガと同時選出が可能になり選出パターンに幅が出ることがあげられます。
またこのパーティには高い素早さからステロを撒けるヤチェガブリアスとステロ鬼火のできる風船ヒードランという二枚のステロ要員がいます。
ガブリアス以上の素早さからステロ鬼火を両立できるポケモンならこの二体の仕事を一体でこなせ、空いた枠に別のポケモンを入れられるのでは?
そう考え、起点作り型ゴウカザルを採用。
ステロ役+積みエース2体という選出パターンができるようになり、参考元のパーティとはまるで別物の動きをする構築へと進化していきました。
決して参考元より強い構築という意味ではありませんが、Zさんの手には馴染むようになりました。
そこからはレートを上げながら試行錯誤の繰り返しです。
空いた1枠にはジャローダキノガッサとの初手対面である程度の行動回数を保証され、ステロと麻痺を撒けるオッカナットレイを採用しました。
1700帯でしばらく回していて、ナットレイはオッカを持っていても一致炎技は耐えられず、相手のパーティ次第では初手に投げにくいことが多いと感じその枠を別のポケモンにできないかと検討し始めます。
胞子の一貫切りとステロ麻痺撒き、その条件に当て嵌まるポケモンを探した結果、HSヨプミルタンクを採用。
レートは1800に上がるもそこでまた伸び悩みました。
どこかに改善点はないか? Zさんはエクセルシートにまとめた対戦相手のパーティデータ、そして自軍の選出データを眺めながら考えます。
そこで見えてきたことはミルタンクの選出率が低いこと。その理由はキノガッサジャローダ入りの相手とのマッチングが少ないことがわかりました。
この時期の1800帯ではラティハッサム系の構築が多く、欠伸ループをトンボルチェンで抜けてくる相手が多かったのも特徴です。
その為ボルトチェンジをストップできる地面タイプのステロ欠伸役が欲しいと感じました。
またキノガッサジャローダは個体数が少ないとわかったので、そちらへの対策を切ってもっと今の環境にマッチしたポケモンを採用した方がいい。
そう思いミルタンクの枠をカバルドンに変更し、一気にレートは1900まで上がりました。
レーティングバトルの流行り廃りは常に変化します。机上論では最強に見えても、実際に回してみると〇〇対策枠が腐っている。××が重いなどよくあることです。
試合数をこなしていく中で環境を把握し、より流行っているものに対策を厚くし、めったに見ないポケモンには対策を薄くすることが勝率に直結します。
そして環境が変わればまたそれに適応するよう構築を微調整するのです。
PGLの使用率データも参考になりますが情報の反映が遅い側面もあり、Twitterの方がホットな情報が流れてきます。
勿論個人の体感は鵜呑みにはできませんが、自分の体感がみんなと一致しているか確認する面で役立つでしょう。

ここでレートに対する心構え的なお話をしましょう。
皆さんはレーティングバトルをするとき、何をモチベーションにして潜りますか?
例えばレート1900帯にいる人は今日中に2000を目指す、ということをモチベーションにすることが多いでしょう。
でも1500に居るときの2000は長旅になることを覚悟しなければいけません。
レートに潜ろう。さあ今日の目標は? 連勝して一気にレートを上げる?
実を言うと勝つことをモチベーションにするのはお薦めしません。
勝つために潜るなら、勝てないとき精神的にとても辛くなりますからね。
そもそもポケモンほど不確定要素の多いゲームで、勝って当たり前みたいな気持ちで臨むのはとても危険です。
どうせレートをやるなら勝っても負けても得られるものをモチベーションにしましょう。
好きなポケモンを使う為。パーティの改良点を把握する為。現環境での流行を知る為。
何十戦も潜ってレートが上がらなかった時、貴方はそれを無駄な時間だと思うでしょうか?
過ぎた時間を無駄にするか、それとも自分の糧とするかはあなた次第です。
あの試合はあのプレイングがまずかった。パーティのあの部分を変えて試してみようか。そんな発見を得るためにレートに潜ってみよう、くらいの気持ちで戦いましょう。
自分の改善点を探すことをやめたとき、今の自分が完成形だと思ったとき、謙虚な気持ちを失ったとき人の成長は止まります。
そんな状態でレートが上がらなければいつまでも抜け出せない地獄を見ることになります。
少なくともこの記事を読んだ人にはそうなって欲しくないですね。
レートの数字を気にしてピリピリするのはシーズン最後の2日3日で十分です。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。
僕自身、S4はライボルト使いたい! でも解禁されたばかりで参考になるような7世代のライボルトパーティの記事がない!
S5ではサーナイト使いたい! でも解禁されたばかりで(以下略)
みたいに結構苦しい思いをしてきました。
自分は独創的な発想でパーティを組めるような人間ではないので、新しいパーティを組むときは自分の目指す方向性と近そうなQRパーティを使うところから入ります。
自分からは絶対に出ない発想や、使ったことのないようなポケモンの型を勉強することができ、自身の構築の引き出し広げることができます。
その点でQRレンタルシステムのある今はとても良い時代なのではないかと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう。