ぽけりんぴっく二回戦 VS悩む男さん

前回に引き続きぽけりんぴっく二回戦です。
この大会もいよいよ準々決勝となります。
次の対戦相手は今大会の主催者でもある悩む男さん。
それではお互いのパートナーズを見比べてみましょう。

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 さて、今回から追加パートナーズが増えて6パートナーズでの対戦となりました。
僕の追加パートナーズはモロバレルです。
是非ともこの新メンバーには活躍して欲しいですね。
いけ! 頑張れ! モロバレルくん。
ということでまず今回のパーティーはモロバレルを外して自由枠と入れ替えます。
モロバレルは相手のパートナーズの誰にも勝てないので見せ合い圧力にすらなりませんね。
そんなモロバレルくんにも一応仕事はあります。
パートナーズに入ってるだけで相手が自由枠にガッサをとかを連れてこないだろうという牽制になってくれるでしょう。
さて、今回の相手のパートナーズには厄介なポケモンが多いですね。
とりあえず先発アシレーヌから入って崩したいです。
しかしこのパーティにアシレーヌを出すのは色々辛いものがあるのでは? マンダの捨て身耐えとかゲンガーのヘドロ爆弾耐えとかが必要になりそうです。
それだと火力が足りなさそうなので耐久振り眼鏡でしょうか。
でもこの相手にアシレーヌを拘らせると一気に動きづらくなりそうでもあります。
技の打ち分けができるアシレーヌがいい。しかし相手の攻撃を一発耐えたい。火力も削りたくない。どうすればいいでしょう?
そんな欲張りな僕の望みを叶えるアシレーヌがいますよ。そう襷アシレーヌがね。
今回のプランは至ってシンプル。
先発襷アシレーヌで相手を一体持っていく。その後クレセに引いてトリル三日月の舞で再生してアシレーヌで再度荒らす。
これで困るケースとしてはアシレーヌが襷を盾に相手の一体目を処理し、消耗した状態で二体目にゲンガーが出てきた場合ですね。その状態だとクレセに引けない。
ならば今回の自由枠はゲンガーに後投げできてナットレイにも有効打があるポケモンがいいですね。
トリル展開を狙う場合Sが極端に低いナットレイはどうしても邪魔ですから。
候補としてはサザンドラヒードランなどがいますがもっと相手に刺さるポケモンを思いつきました。

それが彼です。

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バンギラス@突撃チョッキ 砂起こし
冷静 207(252)-154-132(12)-160(244)-120-61
悪の波動、火炎放射、冷凍ビーム、岩石封じ

今回の自由枠。相手のパートナーズ全員に弱点をつけ、ホルード以外に大体有利なチョッキバンギラスです。
ちなみに今大会の企画時にはまだバンギラスナイトが未解禁だったためメガバンギラスは使えません。
マンダの威嚇が入っても岩石封じで十分ウルガモスを倒せるので命中の高い岩技を選びました。命中100の打ち落とすも候補にありましたが威嚇が入ると落とせそうにないので。
Bに12振ると殻を破ったパルシェンのつららの乱数が変わるみたいですね。
Sの個体値は適当ですがナットのジャイロボールの威力を考慮すると凄い特訓は不要だと思います。

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オノノクス@拘り鉢巻 型破り
意地っ張り 175(188)-218(252)-113(20)-x-91(4)-123(44)
逆鱗、地震、ダブルチョップ、馬鹿力

準速パルシェン抜きにS調整した鉢巻オノノクスです。
今回相手のナットレイはHD寄りだと予想しているので、鉢巻馬鹿力でナットパルシェンを仕留められると思います。
襷ゲンガーを意識してのダブルチョップ採用ですが、Hに振ったメガゲンガーだと落とせなくなる恐れがあるので実際に打つかはわかりません。

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リザードンリザードナイトY 猛火→日照り
控えめ メガ後:153-111-98-232(252)-136(4)-152(252)
火炎放射、ソーラービーム、目覚めるパワー氷、ニトロチャージ

普通のニトチャリザY。耐久に振るよりSに振った方が恩恵が大きそうなのでCSぶっぱです。ウルガモスとの同速勝負の可能性もありますし。
大文字じゃないとメガゲンガーウルガモスを一撃で倒しきれない可能性がある為そこは悩みました。ソラビを切って文字を入れるのもありなのですが、そうなるとホルードに文字を打たざるおえなくなるんですよね。
必要以上に命中不安技を連打せざる負えない展開は避けたいです。

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アシレーヌ@気合いの襷 激流
うっかりや 155-95(4)-94-195(252)-122-112(252)
うたかたのアリアムーンフォースアクアジェット、目覚めるパワー炎

普通の襷アシレーヌです。ナットのタネガンやパルシェンの連続技の存在を考えるとBに下降補正をかけるよりDに下降補正をかけた方がいいと判断しました。
ゲンガーのヘドロ爆弾で毒を引くのは恐いですが、それを言ったら襷アシレーヌなんて使えません。
相手のホルードはクレセ抜き程度にはS調整してくると思うのでホルードの上をとれる可能性を上げる為、準速にしました。
一番嫌なのはホルードのとんぼ返りを上から打たれ、襷を潰して逃げられる展開ですね。
ただ拘ったホルードはこちらのパートナーズに対して動きづらいと思うので、恐らく相手のホルードは拘っておらず、技構成も恩返し、地震、電光石火、炎のパンチ(又は雷パンチ)みたいな感じかなと予想しています。
対戦当日にクジで金の王冠を引いたのでこの子に使いました。

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クレセリアエスパーZ 浮遊
図太い 227(252)-x-189(252)-96(4)-150-105
サイコキネシス、冷凍ビーム、トリックルーム、三日月の舞

今回はサイクルを回さないので再生技を切ったトリル三日舞クレセリアです。
Z枠が余ってたので挑発を無視してトリルを貼れるエスパーZを持たせました。
努力値の余りをCに振ることでH167-D115のメガゲンガーをサイキネZでぴったり確定一発にすることができます。
HBにするかHDにするかギリギリまで悩みましたが、相手のゲンガーはバンギラスで見れるのでマンダ・ホルードに後投げして行動回数を稼げるHBにしました。
ちなみにウルガモスのさざめきZはHD特化クレセリアでも乱数。Zでない通常さざめきならH振りだけで確定耐えするのでHDにするメリットはやや薄いかと。

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テッカグヤ@オボンの実 ビーストブースト
勇敢 204(252)-168(252)-123-127-122(4)-72
ヘビーボンバー、アクロバット、火炎放射、目覚めるパワー氷

自由枠フシギバナゲッコウガを強く警戒してのテッカグヤです。
最初は特殊一本にしようと思ったのですがエアスラではウルガモスへの負担が少ないと知り両刀にしました。
自由枠にフシギバナが来るならHDかHCだと予想しているので、やはり物理で攻めた方がいいかと思います。
大真面目にアクロバットと空を飛ぶの同時採用まで考えていました。
フシギバナに強いポケモンであり、テッカグヤを相手が突破しようと考えるなら炎枠のウルガモスに頼る筈です。
しかしバナからガモスへに引くと飛行弱点が一貫するので飛行打点を重要視しました。
めざ氷の枠は空を飛ぶやあるいはめざ炎ゲッコウガを意識した地震とも悩みました。
オボンを持たせることで控えめゲッコウガのめざ炎を大体二耐えしてくれます。
こちらのパートナーズが全体的に遅いので、控えめゲッコウガや控えめメガゲンガーなどが来る可能性は十分あると思います。


今回オノノクスリザードンはできる限り対面で勝てる相手が増えるような型を持ってきましたが出すつもりはほぼありません。
基本選出は先発アシレーヌ。そして裏にクレセリアバンギラスで確定です。
クレセリアはトリル三日舞する為の燃料タンク。アシレーヌバンギラスはどちらも相手のパートナーズを一体は持ってける対面性能があり、トリルエースにもなれます。

ではここで対戦相手の悩む男さんの分析をしながら今回の自由枠予想を話していきましょう。
まず悩む男さんは一回戦でリザードンYに蹂躙されて負けています。このことからもリザードンには厚く対策してくると予想できます。
相手の自由枠がガブリアスウツロイドならこちらは基本選出のアシレ+クレセ+バンギを変える必要はないと考えています。
その後、悩む男さんは敗者復活戦で二連勝して準々決勝の舞台に舞い戻ってきました。
悩む男さんの一回戦の自由枠はメガフシギバナ。敗者復活戦では二回ともゲッコウガを自由枠に連れて来ています。
さっきテッカグヤの紹介でフシギバナゲッコウガを警戒していると言ったのもここに理由がありますね。
どちらが来ても基本選出を崩されると思います。
ゲッコウガの型を予測するのは難しいですが、けたぐりは持ってないと思います。僕のパートナーズに格闘技が刺さってないですし、悩む男さんは敗者復活戦でヨルガオさんと戦っているのです。
その時もヨルガオさんのパートナーズにバンギラスがいるにもかかわらずゲッコウガはけたぐりを持っていませんでした。草結びを打っていました。
以上の事から悩む男さんはバンギラスをあまり警戒していないと思います。同様の理由でゲンガーの気合い玉採用もないです。
それとヨルガオさんの試合ではゲンガーの道連れでバンギラスを処理しようとしていたので、ゲンガーを大分信用していると思います。
相手の選出はゲンガー+自由枠+何か、という感じに予想します。
というかこの大会、どの試合も自由枠の選出率が凄く高いんですよね。相手の5体が判った上で連れて来てるポケモンなんだからそりゃ出すわと。
さて、選出の話に戻ります。
相手の自由枠がフシギバナだった場合。バンギラス先発で裏にテッカグヤアシレーヌ
先発でフシギバナが来たならこちらはテッカグヤに引きます。
砂を撒いて光合成の回復量が落ちた状態ならカグヤはフシギバナに対し大分有利ですし、ウルガモスに引こうにもアクロバットで削れます。
持ち物有りアクロではウルガモスを落とせませんが、炎技読みでバンギに引くことができます。
次に相手の自由枠がゲッコウガの場合。こちらはアシレーヌ先発、裏にテッカグヤバンギラス
ゲッコウガが先発で出てきた場合、アシレーヌ対面で撃つ技は草結びZかダストシュートなのでテッカグヤへ引くのが安定です。
草Zゲッコウガの場合、Zを消費させればバンギラスでも相手できるでしょう。
ちなみにZじゃない通常草結びはアシレーヌが軽い為、あまり削れません。
バンギラスの砂でアシレーヌの襷が潰れる恐れがあるのでなるべくならアシレーヌを先発に投げたところですね。
選出に関する説明は以上です。
今回は自信がありますよ。これ以上ないっていう完璧なメタを用意できました。
本気で99%ぐらい勝ちを確信しています。

そう、この時の僕は自分の勝利を疑っていなかった。
あの見せ合い画面を見るまでは。

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えー、お相手の自由枠はヒートロトムですね。
なるほどリザYに睨みを利かせようと、というかこれはマズイ。非常にマズイ。
僕の戦術のコンセプトは先発襷アシレーヌで一体持っていくというものです。その際嫌なのは上からトンボルチェンを打たれて襷を潰して逃げられること。
例えばこちらが先発でアシレーヌを投げて相手がヒートロトムだった場合。
こちらは泡沫のアリアを選ぶしかないわけですが、ボルトチェンジで大幅に削られて水半減のマンダやナットに引かれるとアシレーヌはほぼ何の仕事もできずに終わります。
しかもこちらのパーティには電気無効枠が不在。ヒートロトムに後投げできるポケモンがいません。
ぐおお、厳しい。
とりあえず先発アシレーヌは無理なのでバンギラスを初手に置きましょう。
リザは出せない。ヒートムが来てはなおさら。
オノノクスも、ヒトムに有利とはいえボルチェンで逃げられるのが見えているのでゲンガーマンダパルシェンあたりが辛すぎる。
なんだかんだで対面性能の高いアシレーヌは出さざる負えないですね。
残り一体。クレセは殴り性能が低く、ほぼトリルするだけの置物です。
トリル下のバンギラスで荒らす? でも問題はナットレイですね。
ナットレイのような遅いポケモンを裏に温存されるとトリルで締めるのは難しい。
アシレーヌ先発でいくなら相手のナットレイを誘って早めにめざ炎で処理することもできるでしょうが、今回はアシレーヌを初手に置けない。
ラスト一体。クレセか、カグヤか。時間ギリギリまで悩みます。
相手は即決で選出を決めてますね。
こちらのバンギラスは全く恐くなく、基本選出を通せるということですか? こっちはヒートロトムに動揺しまくりなのに。
やはりクレセでは不安があります。ラスト一体はテッカグヤにしましょう。
それでは悩む男さん。対戦宜しくお願いします。
こちらの先発はバンギラス
さて、相手の先発は? ヒートロトムだと予想していますが。
相手が繰り出したのはホルードです。
出し負けですが、ケアできる範囲ですね。
砂嵐がフィールドに吹き荒れる。
こちらはバンギラスを引っ込めテッカグヤを出します。相手は地震を選択し、空振り。
ホルードの炎のパンチはオボン込みで二耐えする計算です。ここはヘビーボンバーで削りましょう。
ホルードの選択はとんぼ返り。手持ちに引っ込みヒートロトムが現れます。
ヒートロトムに対しヘビーボンバーは1/4。2割ほど削れます。
砂ダメージがロトムに入る。
色々と予想外でしたね。
ホルードがトンボを持っていたのも予想外ですし、しかも拘ってないトンボですか。
炎のパンチは持ってないのでしょうか?
ヒートムにはバンギを投げたい。
でもここはほぼボルトチェンジが来る場面ですね。
こちらにボルチェンを無効化する手段がない以上、安定だと思います。
バンギを投げても無駄に削られるだけ。
ボルチェンでホルードが戻ってくると読んでヘビーボンバーを選択しましょう。
次のターン、ヒートロトムボルトチェンジを打ってきました。
カグヤのHPが黄色ゲージまで減る。オボンを食べて緑ゲージまで回復。
そして相手が繰り出すポケモンナットレイです。
テッカグヤのヘビーボンバーが入るも、ナットレイを僅かに削ったのみ。
鉄の棘とゴツメでカグヤが削れます。
ゴツメナットがいましたか。
これで相手の3体が割れましたが。ここからは交代読みを当て続けなければ勝ち目がないですよ。
テッカグヤの炎技は当然警戒する筈。ナットレイは居座らない。放射読みでヒトムが戻ってくる?
ならここはバンギを合わせましょう。
こちらはテッカグヤを引っ込めます。バンギラスを繰り出す。
相手の選択はジャイロボール! バンギラスが4割ほど削れます。
バンギが遅いお陰であまりダメージは受けませんでしたが、読みが噛み合わない。
相手はナットを捨てていいという事でしょうか?
次のターン、こちらはバンギラスで火炎放射を選択。相手は居座ってナットレイの体力が尽きます。
まず一体突破。ここで砂嵐がやみます。

しかしホルードが重い。
そして相手は死に出しでホルードが来ます。
ホルードの処理はアシレーヌが襷を盾にしてアリアを打つしかない。
そしてバンギが残ればヒートムの相手ができる。
なら一番いらないのはカグヤか。
ここでカグヤに引いてホルードにカグヤを倒してもらう。
ホルードアシレーヌ対面を作る。水の一貫がある為、相手は交代できずそこでホルードを処理。
最後はバンギでヒトムの相手をすれば勝ち。
うん、このルートなら十分勝ち筋があると思います。
ここはテッカグヤに引きます。
こちらはテッカグヤへバック、そして相手の選択はとんぼ返り。
ここでトンボ! マズイ、計算が狂いました。
確かにバンギが居座っても抜群で入りますし、その選択もあり得るのか。
相手は再びヒートロトムを繰り出す。
HPが黄色ゲージのテッカグヤはどうしようも有りません。
もうここはカグヤを切るしかない。
次のターン、ロトムの10万ボルトでテッカグヤはダウンします。
勝ち筋を考え直しましょう。
ここは死に出しでバンギとアシレーヌ、どっちを出すか?
アシレーヌから入った場合、アシレーヌで対面のヒートロトムと裏のホルードを倒すしかない。
ヒートロトムホルードのSラインが不明の為、どちらか片方にアシレーヌが先手をとれるならチャンスはある。
バンギラスホルードに勝てない為、アシレーヌから入るとアシレーヌが2タテするしか勝ち筋がありません。
バンギを出した場合、ボルチェンでロトムは逃げる。ホルードが戻ってくるのがわかっていてもバンギはホルードを一撃で倒す技はない。
ホルードを削った上でバンギが倒され、アシレーヌ死に出し。
しかしバンギから入ると砂嵐が再度発生するのでアシレーヌの襷が潰れる。2タテが難しくなってしまう。
これはアシレーヌから入るしかないようですね。
こちらはアシレーヌを繰り出します。

アシレーヌヒートロトムの対面。
頼む、先手を取ってくれ。
ヒートロトムが先に動く。選択は10万ボルト。
アシレーヌの体力が赤ゲージまで削れます。襷は発動しないですがHPは残り5。しかし激流で水技の威力が上がります。
泡沫のアリアを放つ、ヒートロトムの体力が尽きダウンします。

ラスト一体。
相手はHP満タンのホルードを死に出ししてきます。
こちらはHP赤ゲージのアシレーヌとHP6割ほどのバンギラス
ホルードのS種族値は78。無振りクレセのS実数値105を意識して、それを抜けるくらいにはS調整しているか。
S実数値112のアシレーヌで先手がとれるでしょうか?
こちらの勝つ条件は三つ。
アシレーヌホルードより早いこと。
ホルードが襷でないこと。
ホルードが電光石火を持っていないこと
以上の条件を全て満たさないと勝てません。
これはもうわからない。
運命のラストターンです。
先手を取ったのは、アシレーヌ
泡沫のアリアがホルードに命中し、HPは減っていき。それが尽きる。
ホルードは倒れる。
勝った。
勝ちました。
最後まで負けてもおかしくない試合でした。
悩む男さん、対戦ありがとうございました。